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讃岐うどんのことはドライバーに聞け!名店・珍店・穴場店をガイド付きでご案内『うどんタクシー』

もはや言わずと知れた、うどん県・香川。

コンビニの数以上にうどん屋があり、それぞれに特徴があるから、いったいどのお店が自分に合うのか分からない!

そんな声に応えて、うどんのプロによる案内と移動がセットの『うどんタクシー』というサービスがあるのをご存知ですか?

まさに香川観光の頼もしい味方。
今回は、うどんタクシーの紅一点、多田純さんにおすすめのうどん屋を案内してもらいました。

うどんタクシーのドライバー、多田純さん

『うどんタクシー』は、地元のバス会社、琴平バスが提供しているサービス。筆記試験、実地試験、手打ち試験という難関をクリアした、うどん専任乗務員が乗客の好みに合わせてオススメのうどん店を2軒〜3軒を案内してくれます。

多田さん「サービス自体は2003年に始まったんですけど、その前からドライバーがお客さんからうどんの案内してくれと頼まれることがちらほらあったんですよね。それならうどん専門のサービスをはじめてみてはどうか?という現場のアイディアからはじまったんです。」

うどんタクシーのシンボル「うどんの行灯」

多田さん「現地での移動の足がない、というお客さんが多いですけど、中にはレンタカー借りてるのにお願いされる方もいらっしゃいます。インターネット上に色々とおすすめの情報は載っているものの、どのお店が自分の好みに合うか分からないからピンポイントで教えてほしいっていうニーズもあるんです。」

タクシー内での運転手との会話も、旅先での楽しみだったりもしますが、うどんタクシー内ではもっぱらうどんトーク、麺トークが繰り広げられるそう。案内したお店に「一緒にどうですか?」とお客さんに誘われることもあり、地元の方との交流という面でもうどんタクシーは良い旅の思い出になりそうです。

多田さん「海外の方も利用されるんですけど、案内するのが不安だったりもするんですよね。ラーメンが好きな方は多いですけど、うどんってすごくシンプルじゃないですか。興味があって来てくれてはいるんでしょうけど、お口に合うかなぁって。でも、かけうどんみたいに一番シンプルなうどんでも美味しいって言ってくれる方が意外と多いんです。」

運転手さんは「うどんネクタイ」を着用。何をモチーフにしているかは聞いてみてください

うどんタクシーのモデルコースは主に3種類。

比較的距離の近いお店を2店舗めぐる60分コースと、それよりも距離のある2店舗をめぐる90分コース。そして3店舗めぐる120分コース。乗客の好みに合わせて、ぶっかけの名店、かけの名店、かまあげの名店など、圧倒的知識量の中からコースを組んでくれます。

今回は、多田さんに2店舗案内してもらいました。

土地の習慣を味わえる、しょうゆうどんの元祖『小縣家』

まず向かったのが、今では多くのお店でもメニューのひとつにしている”しょうゆうどん”の元祖「小縣家」。讃岐平野が広がるまんのう町にあります。

しょうゆうどんを注文すると、まず席に用意されるのが、大根まるまる1本。麺を茹でている間に、この大根をおろすのが小縣家流。こんなにおろす必要はないのですが、まずこの見た目にやられちゃいます。

せっせとおろし、手の握力がなくなってきた頃にうどんが到着。たっぷりと大根下ろしをのせ、すだち、ねぎ、ゴマなどの薬味を加えたら、最後に特製しょうゆをぐるっと回しかけます。

しょうゆうどん 小 450円(税込み)

しょうゆを2周もかけると「ちょっとしょうゆの味が強すぎるんじゃないの?」と思ったのですが、食べてみると意外とあっさりでちょうどいい。塩辛くなくて、大根おろし、薬味、すだちにしょうゆ、という方程式によって最も美味しくいただけるよう醸造屋と長年かけて開発した特製しょうゆなんだとか。

麺にもこだわりがあり、しょうゆうどんの麺は、水分を多く含む「あげたて」が必須。
かまからあげて時間が経った麺にしょうゆをかけてもうまく絡み合わず、美味しくいただけないんだそうです。だから注文を受けたタイミングでちょうどあげたての麺がなかった場合はちょっと待つことになります、その間に大根をおろすという合理的なシステムです。

しょうゆうどんのそもそものルーツはなんなのでしょうか。

小縣家のあるまんのう町は広大な讃岐平野にあり、このあたりは稲作の農家が多かったそう。農作業している間にうどんを食べようと思うと出汁をとるような時間がなく、しょうゆをかけ手取り早く食べ農作業に戻っていたといいます。そんな”手間をかけない食べ方”というのが発祥なんだそうです。

それを小縣家がしょうゆだけでは栄養が足りないからということで、大根おろしや薬味、すだちを加えて”しょうゆうどん”として打ち出したのがはじまり。

このしょうゆは販売もしているので、ご家庭でもこの地の習慣を味わうことができます。名前以上にあっさりしていて食べやすいしょうゆうどん、ぜひ一度ご賞味あれ。

店名:
元祖しょうゆうどん『小縣家』

住所:
〒766-0023
香川県仲多度郡まんのう町吉野1298-2

電話番号:
0877-79-2262

営業時間:
9:30〜15:00

定休日:
月・火曜日
*大型連休、年末年始の営業日時は随時お知らせ

ウェブサイト:
http://www.ganso-ogataya.com/


薪焚きかけうどんの名店「山内うどん」

続いて案内してもらったのは、「山内うどん」。かけうどんで有名なお店です。

香川の山奥にある山内うどん。平日は400玉、休日ともなれば1000玉も出る人気店で、休日は12時過ぎくらいには麺がなくなり閉店となるそうです。

山内うどんの人気の理由は2つ。

薪で炊いた釜で豪快にゆであげるエッジのたった麺と、香り高いいりこ出汁です。

ひやあつ(小)200円~、げそ天 140円(すべて税込み)

オススメのメニューは、「ひやあつ」のかけうどん。冷たくしめた麺を温かい出汁で食べます。出汁が温かいほうが自慢の香りがより豊かに感じられ、味わい深くなるんだとか。

薪焚き釜で茹でることによってエッジのたった麺は1本1本がしっかりしており、コシも十分。トッピングで人気のげそ天にもこだわりがあり、しっかりと味付けされた分厚い衣をまとっています。そのげそ天に負けぬよう、出汁も強い風味が出るようにしているそうです。

でも、なぜわざわざ薪で焚いた釜で麺を茹でるのか。
二代目の鉄也さんにうかがいました。

山内うどん 二代目・山内鉄也さん

実は、先代がもともと日本瓦の職人。お店の建物自体も瓦の工場跡なのだそうです。そのときから薪の入手ルートがあったため、今も薪焚きを行っているというわけです。お店に着いたとき、その佇まいがどこか刀鍛治を想起させられたのですが、その理由に納得です。

先代は趣味でうどんを打っていたそうですが、奥さんの実家がひやひや・あつあつ・ひやあつの元祖とも言われる伝説の讃岐うどん「宮武うどん」だったこともあり、その教えを受けて瓦職人からうどん職人へ転向。もともとは”玉売り”がメインで各家庭に売っている中で、昼時だけ製麺所で食べられるようにしていたところそれが口コミで広がり、”食べるお店”になっていきました。

麺へのこだわりは「すべて手作り」。

手で練って、足で踏んで、熟成させて切る。麺の仕込みは鉄也さん一人で行なっているため、数は多くはできません。ぜひ、人気の「ひやあつ」を食べに早めに足を運んでみてください。

店名:
山内うどん

住所:
〒769-0316
香川県仲多度郡まんのう町大口1010

営業時間:
9:00〜 *うどん玉がなくなり次第終了

定休日:
木曜日

「お客様の好みを聞いて、案内したお店に満足してくれることが一番嬉しい」

案内を終えて多田さんはそう話してくれました。

インターネットでは生まれない自分好みのうどんとの出会い、
地元の運転手さんとのふれあい。

『うどんタクシー』がうどん旅をより豊かなものにしてくれますよ。

『うどんタクシー』のご予約は、コトバス予約センターから。

電話番号:
050-3537-5678

ウェブサイト:
https://www.udon-taxi.com/

Writer
羽田裕明
Photographer
羽田裕明

SHOYU GUIDE

  • 株式会社MISO SOUP 代表取締役/瀬戸内うどんカンパニー株式会社代表取締役/合同会社三豊鶴 代表社員

    北川 智博(TOMOHIRO KITAGAWA)

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