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かまくらで食べる熱々「のろし鍋」!長野・飯山の期間限定かまくら飯って⁉【詩歩の死ぬまでに食べたい!日本の絶品ごはん#3】

 
こんにちは。絶景プロデューサーの詩歩です。日本の絶景を巡る旅の途中、「次は何を食べよう?」というわくわくは、どこに行っても変わりません。
絶景のあるところに、絶品ごはんアリ! 日本の絶景を巡る旅の途中で出会った「旅のごはん」を皆さんにおすそ分けする、連載企画「死ぬまでに食べたい!日本の絶品ごはん」。奥深き日本のごはん巡りを、一緒に楽しんでもらえたらうれしいです。

「死ぬまでに食べたい!日本の絶品ごはん」第3弾は長野県。雪深い長野県も、冬ならではの絶景と絶品ごはんが楽しめる場所です。県北エリアには、魅力的なスキー場と温泉がたくさんありますが、ウィンタースポーツ目的ではなくても見どころは多いんです。

一つは、竜王スキー場の竜王山頂から雲海を眺める「ソラテラス」。166人乗りの巨大なロープウェイが標高1,770mまで運んでくれます。冬は雲海が発生しにくいシーズンのため、この日は条件が悪く残念ながら雲海は見られませんでしたが、ロープウェイから一面の雪景色を気軽に見ることができました。運が良ければ雪景色に加えて雲海も出るかもしれません。春~秋は、天候にもよりますが雲海が見やすい季節のようです。また、夕方には、同じ目線に夕陽が沈む、ここにしかないサンセットスポットになります。なかなかの極寒なので、「ソラテラスカフェ」の窓際であたたかいSORA珈琲を飲んだり、竜王名産ネマガリダケ入りスープ(雲海パイ包みスープ)を飲んだり、サンセットまでのんびり待ってもいいかもしれません。

ソラテラス
URL:https://www.ryuoo.com/soraterrace/

アクティビティも楽しみたい方は、全国有数の豪雪地帯・飯山市斑尾高原の希望湖(のぞみこ)へ。周りは森深く、夏は散策に最適な一周2.5㎞の湖です。冬になると景色は一変。すべてが凍り、その上に真っ新な雪が降り積もります。

足跡のついていない雪の湖面をスノーシューで歩くツアーも人気で、まさに「アナ雪」の世界。湖が凍るなんて、カナダなど海外でしか見られないと思っていたら、都心から新幹線1本で行ける場所にあったとは! 日本の奥深さに驚きです。

その飯山市では、毎年1月下旬から2月下旬にかけて「かまくらの里」が現れます。雪に覆われた畑に、地元住民が大小15~20基の「かまくら」を作るのです。夜にはライトアップされ、見上げれば満点の星空。オレンジの明かりが手作りの丸い「かまくら」から漏れる、幻想的な風景です。

期間限定で「レストランかまくら村」がオープンし、かまくら内でご飯を食べることもできます。振る舞われるのは、信州味噌仕立ての名物「のろし鍋」(要予約)。新鮮なきのこや山菜、白菜などの地元野菜がたっぷり入ったあったか鍋と、地元のお米で作ったおにぎりのセットを味わいます。「のろし鍋」の由来は、戦国時代に黒岩山にあった上杉謙信方の「のろし台」からきているそう。

期間限定のかまくらで、地元手作りのご飯。寒いけれどあたたかい。ここにしかない体験があります。

かまくらの里
URL:https://kamakura-ouendan.net/kamakuraWeb/index.php

日本にはまだまだたくさんの、雪が生み出す冬の絶景があります。だから「暖冬の影響で雪が少ない」と最近のニュースにはいつも心を痛めています。今ある風景が、いつかはなくなってしまうかもしれない。寒い今だからこそ、見て、触れて、味わえる冬ごはんの旅へ、ぜひ出かけてみてください。

インタビュー/ソトレシピ編集部
文/田中瑠子
写真/詩歩、field design, Inc

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Photographer
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